「条件は良いけど、なんとなく違和感がある…」
そんな風に、転職や就職活動の中で迷った経験はありませんか?
前回の記事では、「見学・面接で現場の雰囲気を見極める7つのポイント」を紹介しました。
(→まだの方はこちら:見学・面接で現場の雰囲気を見極める7つのポイント)
今回はその前段階として、“そもそも自分にとっての良い職場”とはどんな場所か?
自分自身の価値観や働き方の優先順位を明確にするための7つの視点をご紹介します。
働く場所を選ぶときに考えたい7つの視点
- 自分が一番大切にしたいこと(目的・優先順位)
- 勤務形態や働き方の相性(時間・休み・通勤)
- 給与・手当・福利厚生などの制度面
- 職場の価値観や理念が自分と合っているか
- キャリアアップの道があるかどうか
- 人間関係やチームの雰囲気
- 数年後の自分がその職場で働いている姿がイメージできるか
1. 自分が一番大切にしたいこと(目的・優先順位)
給与?働きやすさ?専門性?家族との時間?
転職活動の前に「自分が職場に求めるものは何か」を言語化しておくことが何よりも大切です。
私の場合は、「家族との時間」と「専門性の維持」を両立したくて職場を選びました。
どちらも中途半端になるのが怖くて、勤務時間や業務範囲をよく確認してから応募するようにしています。
2. 勤務形態や働き方の相性(時間・休み・通勤)
「週休2日」「残業なし」などの条件は、実際にどう運用されているかがポイントです。
私は以前、「定時で帰れる」と聞いていた職場で、先輩や他のスタッフが事務作業をしていると帰りづらい雰囲気があり、実際には毎日30分ほどの残業が当たり前でした。
見学や面接の際に、「実際の帰り時間はどうですか?」「みなさん何時くらいに帰っていますか?」といった聞き方をすると、リアルな働き方が見えてきます。
3. 給与・手当・福利厚生などの制度面
年収だけでなく、「昇給の仕組み」「資格手当」「交通費や住宅手当」などの制度も職場によって大きく違います。
実際、ある職場では「昇給は基本的に年数が上がっても1000円程度で、役職がつかない限り大きな差はない」と説明を受けたことがありました。
そのときは、「長く働くイメージが持てるか?」という視点で、将来像を考えるきっかけになりました。
4. 職場の価値観や理念が自分と合っているか
「短時間でも効果の出るリハビリを」「生活に根ざした支援を」など、職場ごとに大切にしている考え方は異なります。
ある施設の責任者の方が、「患者さんの生活を支えることを一番に考えています」と話してくれたのが印象的で、こういう考え方の人たちと働きたいと感じました。
見学時に、パンフレットや掲示物からも職場の価値観がにじみ出ていることがあるので、ぜひ注目してみてください。
5. キャリアアップの道があるかどうか
教育体制、外部研修の補助、院内勉強会、評価制度など、
「今だけでなく将来の自分がどう成長できるか」を見極める視点も大切です。
私が以前見学した施設では、定期的に勉強会が開催されていて、任意で自由に参加できるスタイルでした。
そういった環境は、モチベーションの維持もしやすく、前向きに取り組めると感じました。
6. 人間関係やチームの雰囲気
雰囲気は目に見えづらいですが、見学の中で感じ取れることもたくさんあります。
スタッフ同士の会話、あいさつの声のトーン、リハビリ室の空気感…。
あまりにも静かだったり、ピリピリしている印象があると「ここで自分は馴染めるかな?」と不安になるかもしれません。
私は見学中に、スタッフ同士で自然に声をかけ合っている様子を見て「安心感がある」と感じたことが、職場選びの決め手になりました。
7. 数年後の自分がその職場で働いている姿がイメージできるか
「この職場に3年いたら、自分はどう成長できているだろう?」
「このチームで働くことで、今よりもっと前向きに働けるかな?」
ある見学先で、ベテランの先輩が落ち着いた雰囲気で丁寧に後輩にアドバイスしている姿を見て、
「こんなふうに働けたらいいな」と自然に思えたことがあります。
それが、自分の中で働く環境を見極めるひとつの基準になりました。
まとめ|職場選びは“条件+価値観+将来の自分”で考える
理学療法士の転職や就職は、「今の不満を解消するため」だけでなく、
「自分らしく働く未来を選ぶ」前向きな行動です。
条件面ももちろん大切ですが、それ以上に「その職場で働く自分が想像できるか」がカギになります。
価値観・人間関係・キャリアの可能性。
それらを総合的に見て、「長く心地よく働ける場所」を探してみてください。
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