「勉強したいのに、時間がない…」
そう感じる理学療法士は多いと思います。
私自身、回復期・維持期・外来を兼任していた頃は、
カンファレンス・書類・家族対応・他職種連携が重なり、
まとまった学習時間はなかなか確保できませんでした。
それでも、患者さんの変化を前にすると、
- もっと深く理解したい
- 評価の視点を増やしたい
と思う場面が増えていきました。
その経験から、
短い時間でも“臨床と結びつく形”で積み重ねると、大きな学びになると感じるようになりました。
結論|長時間より“短く・毎日・臨床に直結”
- 30分×週1より5〜10分×毎日の方が、知識が抜けにくい
- 「臨床の延長」として学ぶと疲れにくい
- 疲れている日は振り返りだけでも前に進む
忙しいPTが学習を進めづらい理由
- まとまった時間を確保しようとしすぎる
- 退勤後に集中力が残っていない
- 情報量が多く、何から手をつけるか迷う
- 完璧を目指して準備しすぎると、始められない
私も「休日に一気にやろう」と考えていた頃ほど、
進まない時期が長かったです。
スキマ時間で成長するための学習の工夫 5つ
① メモは3行で要点化する
長文は見返しづらいので、3行以内でまとめます。
- 気づいたこと
- 理由(なぜそう感じたのか)
- 次に確かめたいこと
例:
- 「立ち上がりでふらつく → 中殿筋の左右差? → 次は立ち直りも確認」
この形にしておくと、
翌日に臨床につなげやすく、思考が整理されると感じました。
② 書類前に“症例の軸”を1つ決める
書類を書き始める前に、
「この症例でいちばん大事な視点は何か」を1つだけ決めておくと、
学習にもつながりやすく、書く迷いも減ります。
(例)
- 「方向転換でふらつく → 立ち直り反応と軸足の安定」
漠然と「全部書こう」とするよりも、
1つの軸を決めて整理することで、頭の中がスッキリしやすくなりました。
③ 移動時間に“自分で録音した要点”を聞く
電車やバスなどの移動中に、論文や専門書を読むのは意外と負担が大きいです。
そこでおすすめなのが、自分の声で要点を録音しておき、移動時間に聞き返す方法です。
(例)
- 「歩幅改善 → 支持期の安定 → 立ち直り反応 → 次の症例で観察」
自分の言葉でまとめ直すことで、
知識の整理+復習の両方が同時にできる感覚がありました。
④ 評価前に“1つだけ深く調べる”
すべてを網羅しようとすると息切れします。
そこで、「明日の患者さんの評価に関係する1つ」を深掘りすることを意識しました。
(例)
- 「方向転換でのふらつき → 中殿筋の機能 → 立ち直り反応との関係」
私自身、はじめは
「中殿筋=歩幅」程度のイメージしか持っていなかったのですが、
動作や立ち直り反応との関係を調べるようになってから、
評価の視点が増え、観察の質も少しずつ変わってきたと感じています。
⑤ 書いたメモを見返す習慣をつくる
1〜2週間後に以前のメモを見返すと、
- 同じ動作を見ていても、注目しているポイントが変わっている
- 以前は気づかなかったズレに目が向くようになっている
といった変化に気づくことがあります。
「何を学んだか」というより、
「自分の見え方がどう変わったか」が実感できると、
スキマ時間の学習でも十分意味があると感じやすくなりました。
やってみて続かなかった学習スタイル
- 休日に「一気にやろう」とする
- 3時間確保 → 疲れて寝てしまい、結局進まない
- PDFや資料だけ保存して、読まないまま溜まっていく
- 専門書を最初から順番に読もうとして挫折する
「合わなかったやり方」を手放すことで、
学習のハードルが下がり、日常の中で続けやすくなりました。
忙しさに飲まれないための“前提”を整える
- 学習は臨床の延長線上にあると捉える
- 完璧な環境を待たず、今できる小さな一歩から始める
- 疲れている日は、復習や振り返りだけでもOKと自分に許可を出す
「勉強したか・していないか」だけでなく、
現場での視点が少しでも変わったかどうかに目を向けることで、
忙しい時期でも学びを続けやすくなりました。
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まとめ|“少しずつ”の積み重ねが力になる
- 長時間より短く・毎日・臨床に直結する学びを意識する
- 要点化・音声化・振り返りは忙しい中でも続けやすい
- 学べない日があっても、自分を責めず「また再開すればいい」と考える
学べる日と学べない日があっても大丈夫です。
小さな行動の積み重ねが、少し先の自分の評価や介入の質を変えていきます。


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