はじめに|「意見を出すのが怖い」と感じるのは珍しくない
カンファレンスやミーティングの場で、
「何か意見はありますか?」と聞かれた瞬間、
頭が真っ白になった経験はないでしょうか。
言いたいことは少しある。
でも、「的外れだったらどうしよう」「今の立場で言っていいのかな」と考えているうちに、
結局、何も言えずに終わってしまう。
理学療法士として働いていると、
こうした場面に一度は直面する人が多いと思います。
なぜ理学療法士は意見を出すのが怖くなるのか
意見を出すのが怖くなる背景には、
個人の性格だけではなく、職場環境や職種特性が関係しています。
まず大きいのが「立場」です。
新人や若手の頃は特に、
「まだ経験が浅いのに発言していいのか」という意識が強くなりがちです。
また、過去に
・意見を言ったら否定された
・空気が一気に重くなった
・話を途中で遮られた
といった経験があると、
次から慎重になってしまうのは自然な反応です。
理学療法士は、評価・判断・根拠を求められる場面が多い職種です。
その分、「正しいことを言わなければならない」というプレッシャーが強く、
発言へのハードルが上がりやすいと感じます。
「黙ってしまう心理」の正体
意見を出せないとき、
多くの場合は次のような心理が重なっています。
- 間違えたことを言いたくない
- その場の流れを止めたくない
- 自分の評価を下げたくない
これは消極的だからではなく、
「周囲をよく見ている」「責任を感じている」からこそ生まれる心理でもあります。
ただ、この状態が続くと、
自分の中で違和感やモヤモヤが溜まりやすくなります。
意見を出せないことで起きやすいズレ
黙っていること自体が悪いわけではありません。
ただ、意見を飲み込み続けると、
・後から「やっぱり言っておけばよかった」と後悔する
・現場の方針に納得できないまま動く
・仕事への主体性が下がっていく
といったズレが生じやすくなります。
とくに、自分の中では違和感に気づいているのに、
それを誰にも共有できない状態は、
知らず知らずのうちにストレスになります。
怖さと向き合うための考え方の整理
まず大切なのは、
「意見=正解を出すこと」ではない、と捉え直すことです。
現場での意見は、
・気づいた点
・疑問に思ったこと
・確認したいこと
でも十分です。
完成された答えである必要はありません。
「私はこう感じました」
「ここが少し気になっています」
このレベルでも、立派な意見です。
無理なく意見を伝えるための小さな工夫
いきなり大きな発言をしようとすると、怖さは増します。
最初は、
・質問として伝える
・一対一の場で相談する
・「確認なのですが」と前置きをする
こうした形でも構いません。
また、意見を出すことを
「場を変える行為」ではなく、
「情報を共有する行為」と考えると、心理的な負担が下がります。
まとめ|意見を出すこと=強さではない
意見を出すのが怖いと感じるのは、
決して弱さではありません。
それは、
・周囲を気にかけている
・責任を持って仕事をしている
証拠でもあります。
無理に変わろうとしなくても大丈夫です。
まずは、自分の中にある違和感や疑問を、
少しずつ言葉にしてみる。
その積み重ねが、
自分らしい働き方や立ち位置につながっていきます。


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