「今日もカルテが終わらない…」
患者対応が終わったあとに、山のように残る記録業務。
評価、経過記録、計画書、サマリー、カンファレンス資料…。
理学療法士の仕事は“治療して終わり”ではありません。
多くの職場では、
- 1時間ごとに患者対応
- 移動や申し送り
- 家族対応
- 多職種連携
と、記録にまとまった時間を取りにくいのが現実です。
それでも、残業せずに回している人がいるのも事実。
違いは「能力」ではありません。
違いは、書き方と組み立て方です。
この記事では、理学療法士がカルテ・書類業務を時短するための具体的テクニックを7つ紹介します。
明日からすぐ使える内容に絞りました。
まず結論|時短のコツは「型化 × 分割 × 迷いを減らす」
書類が終わらない最大の原因は、
「書く内容に毎回悩んでいること」です。
- どうまとめよう
- どこまで書こう
- この表現でいいかな
この“迷っている時間”が、実は一番ロスになります。
時短の本質は、
- 記録の型を決める
- 作業を分ける
- 考える時間をできるだけ減らす
この3つです。
では、具体策に入ります。
残業を減らす具体的テクニック7選
① 記録の“型”を固定する(テンプレ化)
SOAPでも、問題点形式でも構いません。
大事なのは毎回同じ構造で書くことです。
例)
- 主訴/本日の状態
- 評価所見
- 介入内容
- 反応
- 次回方針
この順番を固定するだけで、迷いが減ります。
疾患別に“よく使う文章の骨組み”を作っておくとさらに早くなります。
② 「その場メモ」を5行だけ残す
記録が遅くなる原因は、思い出そうとする時間です。
患者対応直後に、
- 痛みの変化
- ROM
- 反応
- 家族の発言
- 次回の課題
この5つだけメモしておきます。
完璧に書かなくていい。
キーワードだけで十分です。
記憶に頼らないだけで、かなり速くなります。
③ 完璧を目指さない(まずは必要項目を確実に)
カルテを“作品”にしていませんか?
もちろん正確さは大事です。
しかし、
- 必須項目(算定・法的に必要な部分)
- 付加的な説明部分
を分けて考えることが重要です。
まずは算定・法的に必要な部分を確実に押さえる。
電子カルテの場合は、後から補足修正がしやすいという利点もあります。
一方、紙カルテでは修正が難しいため、
「まず骨子を明確にしてから記載する」意識が大切です。
いずれにしても、“最初から完璧に仕上げようとしすぎない”ことが、結果的に時短につながります。
④ 1件ずつ書かない(時間帯を決めてまとめる)
患者ごとにカルテを開いて閉じてを繰り返すと、切り替えコストが大きくなります。
可能であれば、
- 午前に10分
- 午後に10〜15分
など、短時間でも“固定の記録時間”を作ります。
すべてをその場で終わらせる必要はありません。
まとめて書く方が効率は上がります。
⑤ よく使う文章はストックする
評価文、介入文、指導文。
毎回ゼロから書く必要はありません。
例)
- 「大腿四頭筋の遠心性制御が不十分であり…」
- 「歩行時の膝内反モーメント増大が推測され…」
頻出文章はメモ帳などに保存しておきます。
コピペではなく、“編集前提の素材”として使うと自然になります。
⑥ 多職種連携は“順番”で書く
連携記録は長文化しがちです。
おすすめは、
事実 → 判断 → 提案 → 合意
の順に書くこと。
例)
- 本日○○について相談
- 歩行自立に向け課題共有
- 自主訓練内容を提案
- 看護師と方針一致
この型にするだけで、短くまとまります。
⑦ 書類を3段階に分ける
すべてを今日終わらせようとすると詰みます。
分類はこの3つ。
- ① 今日中に必須(算定・期限あり)
- ② 明日でもOK
- ③ 週内でOK
優先順位を明確にすると、心理的負担が減ります。
よくある失敗パターン
- 患者の印象を全部書こうとする
- 毎回文章を考え直す
- 「あとでまとめて」と言って放置する
- カルテを丁寧にしすぎる
理学療法士は真面目な人が多い。
だからこそ、削る勇気が必要です。
まとめ|時短は才能ではなく仕組み
カルテ・書類業務が遅いのは、能力不足ではありません。
多くは、
- 型が決まっていない
- 迷いが多い
- 完璧主義
この3つです。
まずは、
- 記録の順番を固定する
- 5行メモを習慣化する
- 必要項目を確実に押さえる
どれか1つだけでも試してみてください。
1日5分短縮できれば、
1週間で25分、1ヶ月で約2時間。
積み重なると大きな差になります。
書類に追われる働き方から、業務をコントロールできる働き方へ。
明日の臨床から、ぜひ試してみてください。

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