理学療法士がキャリアに行き詰まったときに試したい「小さな転機」の作り方

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「このまま今の働き方を続けていていいのかな…」
理学療法士として働いていると、ふとそんな不安がよぎる瞬間があります。

毎日忙しく動いているのに、成長している実感が持てない。
評価も給与も大きく変わらない。
辞めたいわけではないけれど、前向きにもなれない。

私自身も、そうした感覚に何度もぶつかってきました。

だからこそ今振り返って思うのは、
キャリアが行き詰まったときに必要なのは「大きな決断」ではなく、「小さな転機」だったということです。


理学療法士がキャリアに行き詰まると感じやすいタイミング

キャリアの行き詰まりは、特別な人だけが感じるものではありません。
実際、周囲を見ても、次のようなタイミングで感じる人が多い印象があります。

  • 業務に慣れ、一通りのことができるようになった頃
  • 退院・初期評価・カンファレンスが重なり、「回しているだけ」になった時期
  • 上司の方針と合わず、評価されていないと感じたとき
  • 忙しさで勉強や振り返りの時間が取れなくなったとき

私自身も、業務量が増え、書類と臨床に追われていた頃、
「考えて働く」余裕がなくなり、視野がかなり狭くなっていました。


いきなり転職・独立を考えなくていい理由

キャリアに行き詰まると、
「環境を変えなきゃ」「転職した方がいいのかな」と考えがちです。

ただ、経験上感じているのは、
疲れているときほど判断が極端になりやすいということです。

私自身も、しんどい時期ほど
「全部投げ出したい」「もう辞めたい」という思考になりがちでした。

でも実際には、環境を変えなくても改善できる部分が残っていることも多いです。
だからこそ、まずは「転職ありき」ではなく、
今の場所でできる小さな変化から試してみる価値があります。


キャリアを動かす「小さな転機」5つ

キャリアを動かすために、次の5つの「小さな転機」を試してみてください。

  • ① 仕事の中で「役割」を少し変えてみる
  • ② 関わる患者層・テーマを意識的に変えてみる
  • ③ 職場の外に「理学療法士の居場所」を作る
  • ④ 「今すぐ使わない選択肢」を持っておく
  • ⑤ しんどさの正体を言語化して整理する

ここから、それぞれを詳しく解説します。


小さな転機の作り方:5つを詳しく解説

① 仕事の中で「役割」を少し変えてみる

役職が変わらなくても、仕事の中で担う「役割」が変わるだけで、見える景色は変わります。

例えば、

  • 新人や後輩の評価のサポート
  • 書類や記録の流れを整理する
  • 申し送りや情報共有の仕組みを整える

私自身、書類の負担が大きかった時期に、
「どうすれば効率的に書類を作れるか」「本当に必要な記載は何か」を考えるようになりました。

評価や記録の流れを見直したり、
不要だと感じる項目がないかを整理して提案することで、
業務全体の効率化を図っていました。

その結果、ただ書類を“こなすだけ”の感覚が薄れ、
仕事に対する作業感が減って、気持ちがかなり楽になったのを覚えています。

肩書きよりも、「自分は何の役割を担っているのか」を意識することが転機になります。


② 関わる患者層・テーマを意識的に変えてみる

臨床が作業に感じ始めたときは、「何を見たいのか」が曖昧になっていることが多いです。

私の場合は、左右差や動作中の崩れ、階段や方向転換での変化など、
観察ポイントを意識的に決めることで、同じ患者さんでも見え方が変わりました。

「このテーマだけは今日はしっかり見る」
そんな小さな意識の変化でも、臨床の面白さは戻ってきます。


③ 職場の外に「理学療法士の居場所」を作る

職場だけが世界になると、方針が合わないときや評価されないと感じたときに、逃げ場がなくなります。

私自身、職場以外で同職種と話す機会ができたことで、
自分の悩みが特別ではないと分かったり、別の価値観を知れたりして、気持ちの余裕が戻りました。

勉強会やコミュニティなど、
職場の外に「理学療法士としていられる場所」を持つことは、大きな転機になります。


④ 「今すぐ使わない選択肢」を持っておく

今すぐ転職しなくても構いません。
大切なのは、「選択肢がある」と知っておくことです。

訪問リハ、老健、維持期、外来、管理職など、情報を集めておくだけでも構いません。

私自身も、実際に別の環境で臨床を経験したことが、視野を広げるきっかけになりました。

「辞めなくてもいい」と思えることが、逆に今の場所で踏ん張る余裕につながることもあります。


⑤ しんどさの正体を言語化して整理する

行き詰まりを感じているときほど、「何がしんどいのか」が曖昧になりがちです。

おすすめなのは、紙1枚に次を書き出すことです。

  • 何が一番しんどいのか
  • これは我慢できる/これは無理
  • 本当はどう評価されたいのか

私自身、「評価されないこと」が一番のストレスだと気づいたことで、
行動の方向性がかなり整理できました。


小さな転機が積み重なると起こる変化

小さな転機を積み重ねると、

  • 閉塞感が薄れる
  • 自分で選んで働いている感覚が戻る
  • 次の選択肢が見えやすくなる

といった変化が起こります。

劇的な成功体験でなくて構いません。
「少し楽になった」「前より考えられるようになった」
それだけでも十分な前進です。


それでもしんどさが続くときの考え方

どうしてもしんどい時期もあります。
そんなときは、無理に前向きになる必要はありません。

  • 休む
  • 相談する
  • 回復を優先する

それもキャリアの一部です。


まとめ

キャリアは、大きく変える前に、小さく動かすことができる

5つすべてをやる必要はありません。
まずは1つで十分です。

小さな転機の積み重ねが、あなたのキャリアに新しい流れを作ってくれます。

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