理学療法士として働く中で、子育て中の同僚が両立に悩む姿を何度も見てきました。「子どもの発熱で急に休むことになり申し訳ない」「時短勤務だと業務が回らない」といった声を聞くたびに、職場環境の重要性を実感してきました。
私自身も子育てをする中で、子どもの急な発熱で休むことがありました。そのとき、職場の雰囲気や周囲のフォロー体制がいかに大切かを身をもって経験しました。
この記事では、職場で実際に見てきた経験と、自分自身の子育て経験をもとに、本当に両立しやすい職場を見抜く5つのポイントを解説します。
子育て中の理学療法士が職場選びで重視すべきこと
職場で見てきた「両立の現実」
子育てと仕事の両立で最も大きな課題は、予定外の対応です。子どもの発熱、保育園からの呼び出し、学校行事への参加など、計画通りにいかないことが日常的に起こります。
職場で同僚を見ていると、「子育て支援制度がある」と聞いて入職したのに、実際は使いにくかったというケースを何度も見てきました。
「子育て支援制度あり」でも使えないケース
求人票に「育児休暇取得実績あり」「時短勤務可」と書いてあっても、実際の職場では使いにくい雰囲気があることがあります。
例えば、時短勤務の制度はあるが、利用者が少なく周囲の目が気になる職場や、急な休みに対して嫌な顔をされる職場では、制度があっても実質的に使えません。
職場選びで重要なのは、制度の有無ではなく「実際に使われているか」です。
働きやすさを見抜く5つのポイント
残業時間の実態
職場で見た「時短勤務でも残業」の実態
以前の職場で、時短勤務の同僚が定時になってもカルテ業務が終わらず、結局残業していた姿を見たことがあります。時短勤務の制度はあっても、業務量が調整されていなければ意味がありません。
残業が常態化している職場では、子育て中のスタッフに負担がかかります。特にカルテ業務や書類作成が多い職場は要注意です。
定時で帰れる職場の特徴
定時で帰れる職場の特徴は、以下の通りです。
- 業務分担が明確で、一人あたりの担当患者数が適正である
- カルテ業務の時間が勤務時間内に確保されている
- 残業を良しとしない文化がある
面接や見学時に、「平均的な残業時間」と「時短勤務者の残業状況」を必ず確認してください。
休みの取りやすさ
急な子どもの発熱で休んだときの経験
私自身、子どもが急に発熱して保育園から呼び出しを受けたことがあります。そのとき、上司に連絡すると「わかりました、お大事に」とすぐに対応してくれました。
その後、他のスタッフが患者対応をフォローしてくれたおかげで、罪悪感を感じることなく休むことができました。この経験から、急な休みへの対応が制度化されている職場の重要性を実感しました。
周囲のフォロー体制
休みやすい職場の特徴は、スタッフ間でのフォロー体制が整っていることです。一人が休んでも業務が回るよう、日頃から患者情報を共有している職場は、子育て中のスタッフにとって働きやすい環境です。
逆に、「自分の担当患者は自分だけが診る」という職場では、急な休みが取りにくくなります。
「休みやすい雰囲気」がある職場の見分け方
職場見学時に、以下を確認してください。
- スタッフ同士のコミュニケーションが活発か
- 休憩室の雰囲気が和やかか
- 子育て中のスタッフがいるか
これらが揃っている職場は、休みを取りやすい雰囲気がある傾向があります。
時短勤務の実態
制度があっても使いにくい職場
ある職場では、時短勤務の制度はあるものの、実際に利用しているスタッフがほとんどいませんでした。理由を聞くと、「周囲に迷惑がかかるから」「給与が下がりすぎるから」といった声がありました。
制度があっても、職場の雰囲気や給与体系によっては使いにくいことがあります。
時短勤務者の人数を確認する重要性
面接時に「時短勤務を利用しているスタッフは何人いますか?」と質問してください。実際に利用者がいる職場は、制度が機能している証拠です。
また、時短勤務の給与体系(時給制か月給制か、賞与への影響など)も確認しておくと安心です。
職場の雰囲気
子育て中のスタッフの割合
子育て中のスタッフが多い職場は、育児への理解があることが多いです。同じ立場の人が多ければ、急な休みや早退にも理解を示してもらいやすくなります。
職場見学時に、「子育て中のスタッフは何人くらいいますか?」と質問してみてください。
育児への理解がある職場の特徴
育児に理解がある職場の特徴は、以下の通りです。
- 管理職が育児経験者である
- 男女問わず育児休暇を取得している実績がある
- 子どもの行事への参加を応援してくれる
逆に、「仕事が第一」という価値観が強い職場では、子育てとの両立が難しくなります。
見学時のチェックポイント
職場見学時には、以下をチェックしてください。
- スタッフの年齢層(子育て世代が多いか)
- 休憩室での会話の雰囲気
- 管理職の対応(育児への理解が感じられるか)
これらを総合的に判断することで、本当に働きやすい職場かどうかが見えてきます。
通勤時間
保育園の送迎を考慮した距離
子育て中は、通勤時間も重要な要素です。保育園の送り迎えを考えると、職場まで30分以内が理想的です。
私自身、以前は通勤に1時間かかる職場で働いていましたが、子どもが生まれてからは送迎の時間を考慮して、通勤30分以内の職場に転職しました。この選択により、朝の時間に余裕ができ、子どもと過ごす時間も増えました。
30分以内が理想的な理由
通勤時間が短いと、以下のメリットがあります。
- 保育園の送迎に余裕ができる
- 子どもの急な呼び出しに対応しやすい
- 通勤のストレスが減る
通勤時間は、毎日のことなので軽視できません。職場選びの際は、必ず通勤時間も考慮してください。
子育てと両立しやすい職場の特徴
訪問リハビリ:直行直帰が可能
訪問リハビリは、直行直帰が可能な職場が多く、通勤時間を短縮できます。また、訪問スケジュールを調整しやすいため、子どもの行事に合わせて休みを取りやすいメリットがあります。
ただし、訪問件数が多いと休憩時間が取りにくく、体力的な負担が大きいため、件数や移動範囲を確認することが重要です。
デイケア・デイサービス:土日休み・定時退勤
デイケアやデイサービスは、土日休みが基本で、営業時間が決まっているため定時退勤しやすい特徴があります。
子どもの保育園や学校のスケジュールに合わせやすく、家族との時間を確保しやすい職場です。
外来リハビリ:残業が少ない
外来リハビリは、診療時間が決まっているため、残業が少ない傾向があります。また、予約制のため業務量が予測しやすく、計画的に働けます。
ただし、外来患者が多い時間帯は忙しくなるため、職場の規模や患者数を確認してください。
回復期・急性期:人員配置に余裕がある職場
回復期や急性期病院でも、人員配置に余裕がある職場であれば、子育てとの両立は可能です。
ポイントは、一人あたりの担当患者数が適正かどうか、スタッフ間でのフォロー体制が整っているかです。
面接で必ず確認すべき質問
子育て中のスタッフは何人いますか?
この質問で、職場に子育て中のスタッフがどれくらいいるかを確認できます。多ければ多いほど、育児への理解がある職場と判断できます。
急な休みへの対応は?
「子どもが急に発熱した場合、どのように対応していますか?」と具体的に質問してください。フォロー体制が整っている職場であれば、具体的な対応方法を教えてくれます。
残業の頻度は?
「平均的な残業時間はどれくらいですか?」「時短勤務者の残業状況は?」と質問してください。
曖昧な回答が返ってきた場合は、残業が常態化している可能性があります。
まとめ
子育てと仕事の両立は、職場選びで大きく変わります。制度の有無だけでなく、実際に使われているか、職場の雰囲気はどうかを見極めることが重要です。
私自身の経験と、職場で見てきた同僚の姿から、本当に大切なのは「休みやすい雰囲気」と「周囲のフォロー体制」だと感じています。
職場見学や面接では、遠慮せずに具体的な質問をして、自分と家族にとって最適な職場を見つけてください。

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