はじめに
「頑張っているのに評価されない」「上司からの信頼が得られない」「自分の仕事が正当に見られていない気がする」――理学療法士として働く中で、こうしたモヤモヤを感じたことはありませんか。どれだけ臨床で努力しても、「評価される人」と「そうでない人」がいるのはなぜでしょうか。
実はその差は、スキルや知識よりも伝え方や関わり方といったコミュニケーションにあります。本記事では、理学療法士が「評価されない」と感じたときに見直したい3つの視点を整理します。
評価されないときに見直すべき3つの視点
- 伝え方の工夫ができているか?
- 信頼関係を築けているか?
- 職場の価値基準とズレていないか?
それぞれを順に見ていきましょう。
1. 伝え方を工夫しているか?
臨床で結果を出していても、それが周囲に伝わらなければ評価にはつながりません。どんなに努力を重ねても、「何をやっているのか分からない人」と思われてしまえば、評価は得にくくなります。報告や相談の際には、相手が短時間で理解できるように具体的な数値や変化の事実を示すことがポイントです。
具体例(言い換えテンプレート)
- 「1か月前と比較して、10m歩行時間が2秒短縮しました。」
- 「立ち上がり動作が手すりなしで可能になりました。」
- 「BBSが3点上がり、バランス能力が向上しています。」
このように期間+指標+変化で伝えると、努力の成果が明確になり、信頼を得やすくなります。
2. 信頼関係を築けているか?
技術や知識があっても、チーム内での信頼がなければ評価は上がりません。理学療法士は一人で完結する仕事ではなく、医師・看護師・介護職・OT・STなど多職種と連携して患者を支える立場です。協力的な姿勢や、他職種への理解がある人ほど、チームからの信頼を得て評価につながります。
具体例(会話の切り出し方)
- 「Aさんの歩行能力について、今の方法で良いか確認させてください。」
- 「OTと連携して、立ち上がり練習のアプローチを統一したいです。」
相談や共有のひとことが、信頼関係を深めるきっかけになります。単なる「報告する人」ではなく、協力できる人として見られることが大切です。
3. 職場の価値基準とズレていないか?
「患者さんのために頑張っているのに評価されない」――その背景には、職場が重視している評価軸とのズレがあるかもしれません。理学療法士は“患者中心”で動きますが、職場の評価は“組織中心”(例:件数、リスク管理、チーム貢献度、報告頻度)で行われることもあります。
具体例(すり合わせの実践)
- 評価基準を上司に確認し、自分の目標をすり合わせる。
- 面談時に目指す臨床像と組織の期待を共有する。
- 院内発表や勉強会で得意分野を発信する(例:脳卒中・整形・地域など)。
組織の方向性と自分の価値観をすり合わせることで、自然と評価される立ち位置が見えてきます。
コラム:評価されない時期は「伸びる前兆」
どんなに優秀な理学療法士でも、努力がすぐに評価につながらない時期はあります。しかし、その時期こそが成長の前段階です。
- 評価=他者目線
- 成長=自分目線
他人の評価に振り回されず、自分の臨床を客観的に見直す時間に変えていきましょう。誠実な積み重ねは、必ず信頼に変わります。
まとめ:見直すべき3つの視点
| 視点 | 内容の要点 |
|---|---|
| 1. 伝え方 | 成果を期間+指標+変化で具体的に伝えて見える化する |
| 2. 信頼関係 | 他職種との協力姿勢を示し、相談と共有で関係性を育てる |
| 3. 価値基準 | 組織の評価軸と自分の方向性を面談や発信で継続的にすり合わせる |
おわりに
「評価されない」と感じるときほど、自分の成長や姿勢を見つめ直すチャンスです。焦らず、小さな改善を重ねながら、信頼と評価の両方を育てていきましょう。


コメント