はじめに
「同期がどんどん成長しているのに、自分だけ取り残されている気がする…」
そんな風に感じたことはありませんか?
理学療法士として働く中で、同期のキャリアやスキルとの“差”に焦りや劣等感を感じるのは珍しいことではありません。私自身も、同期が先に認定資格を取得したり、責任あるポジションに就いたりする姿を見て、心がざわついたことがあります。
でも、他人と比べ続けているだけでは、自分の仕事も人生も楽しめません。
この記事では、理学療法士として“自分らしく働くため”に必要な考え方を5つのヒントとしてご紹介します。
比較から抜け出すための5つのヒント
- キャリアのタイミングは人それぞれ
- 「過去の自分」と比べる視点を持つ
- SNSは“成果のハイライト”にすぎない
- 自分の強みを棚卸ししてみる
- 焦りは「成長したい気持ち」の裏返し
1.キャリアのタイミングは人それぞれ
同じ年に国家試験に合格しても、その後に歩む道は人によってまったく異なります。
例えば、ある人は急性期病院で認定資格を目指し、ある人は在宅分野でじっくり経験を積む。どちらが優れているという話ではありません。
目に見える実績や役職にとらわれて焦る気持ちもわかりますが、大切なのは「自分が何を大切にしたいか」です。
今は表に出ていない努力や積み重ねが、後々になって活きてくることも多いのです。
2.「過去の自分」と比べる視点を持つ
他人との比較がつらい時は、「一年前の自分と今の自分」を比べてみてください。
新人の頃は評価や移乗に自信がなかったけど、今では自然にできている。そんな小さな変化に目を向けることが、自己肯定感につながります。
私はある時期、他の同期が活躍している姿を見て、自分が情けなく感じる日々がありました。でも、冷静になって1年前の記録を見ると、患者対応や記録のスピードなど、着実に成長していることに気づき、救われた経験があります。
3.SNSは“成果のハイライト”にすぎない
SNSでは、認定取得・講師登壇・キャリアアップなど、他人の「すごい部分」ばかりが目に入ってきます。
それらは努力の結果ですが、裏側の葛藤やプレッシャー、失敗までは見えません。
比較対象が「編集された成功例」ばかりになると、自己評価が不当に下がってしまいます。
SNSから学べることもありますが、あくまで参考程度にとどめ、自分の軸を見失わないようにしましょう。
4.自分の強みを棚卸ししてみる
焦っているときほど、自分の欠点ばかりが目につきます。
ですが、誰にでも必ず強みがあります。それは必ずしも「高度なスキル」ではなく、「丁寧さ」や「人への気配り」など、日常業務の中に隠れています。
たとえば、患者さんに「あなたの声掛けが安心する」と言われたこと。
後輩が「○○さんの説明はわかりやすいです」と言ってくれたこと。
こうした日々の言葉に、自分の価値が表れています。
一度、ノートに自分の“ほめられた経験”を書き出してみるのもおすすめです。焦っている時ほど、自分の良さを思い出す時間が必要です。
5.焦りは「成長したい気持ち」の裏返し
焦るということは、「もっと良くなりたい」「もっとできるようになりたい」と思っている証拠です。
その気持ちを否定せず、成長への原動力に変えていきましょう。
私自身、「このままでいいのか?」と不安になったとき、あえて勉強会に参加してみたり、上司にキャリアの相談をしてみたりすることで、次の一歩が見えてきました。
今のままが苦しいなら、職場を変える、働き方を見直す、という選択肢もあります。大切なのは、自分がどう働きたいのかを主体的に考えることです。
まとめ
同期との差に焦る気持ちは、多くの理学療法士が経験するものです。
でも、その焦りに飲み込まれてしまうのではなく、自分の歩幅で歩くことを大切にしてほしいと思います。
最後に、もう一度、5つのヒントを振り返ります。
- キャリアのタイミングは人それぞれ
- 過去の自分と比べてみる
- SNSの情報に振り回されない
- 自分の強みを再確認する
- 焦りは成長意欲の証拠
他人と比べるより、「自分がどうありたいか」を考える方が、仕事も人生もずっと豊かになります。
あなたらしいキャリアを、あなたのペースで育てていきましょう。
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