「次はどんな職場が合うんだろう?」
転職や働き方を考えるとき、こんなふうに悩む理学療法士の方は多いのではないでしょうか。
前回の記事では、転職先を選ぶときに見るべき5つの視点をご紹介しました。
今回はその続きとして、理学療法士の主な職場である 病院・施設・訪問リハ について、特徴と向いている人の傾向を具体的に解説します。
1. 病院勤務|急性期・回復期・療養型など
特徴:
- 多職種連携が密
- 医学的根拠に基づいたリハビリ
- 勉強会や研修が豊富
- 夜勤や土日勤務がある場合も
向いている人:
- 専門性を高めたい人
- チーム医療を大切にしたい人
- 臨床力・知識のアップデートを続けたい人
- 学生指導や後輩育成にも関心がある人
注意点:
- 業務量が多く、残業も発生しやすい
- 部署異動やローテーションがある場合も
2. 介護施設勤務|老健・特養・デイサービスなど
特徴:
- 長期的な利用者支援が中心
- 生活リハや介護職との連携が多い
- 比較的ルーチンワークが多い
- 働き方が安定しやすく、土日休みの職場も多い
向いている人:
- 利用者とじっくり関わりたい人
- 家庭や育児と両立したい人
- 無理なく続けられる働き方を重視する人
- 穏やかな雰囲気を好む人
注意点:
- 医療的な知識・介入の機会は少なめ
- リハビリの自由度や裁量が限られることも
3. 訪問リハビリ|在宅支援
特徴:
- 1対1のリハビリが中心
- 訪問先ごとに状況や対応が変化
- 自主性が求められる
- 直行直帰や自由な働き方が可能な場合も
向いている人:
- 自分のペースで働きたい人
- 利用者や家族と深く関わりたい人
- 判断力・臨機応変な対応力がある人
- 単独での行動や計画立案が得意な人
注意点:
- 天候や交通事情に左右されやすい(自転車で訪問する職場もあるため、体力面の配慮も必要)
- 初めは不安を感じる人も多いが、慣れると自由度は高い
4. 実際に働いて感じたそれぞれの違い
私自身、これまでに回復期、療養、外来、透析などの病院勤務をはじめ、老健・デイケア・訪問・自費リハなど、さまざまな職場を経験してきました。
たとえば、病院では「症状や数値の改善」をゴールにする一方で、施設や訪問では「生活の質の向上」や「自立支援」が大きな目標になります。
特に訪問では、実際の生活場面(トイレ動作や玄関の昇降など)でのADL練習がそのまま行えるため、非常に実践的です。
「どちらが正解」というよりも、自分がどんな関わり方にやりがいを感じるかが大切です。
まとめ|「何を大切にするか」で選ぶ職場は変わる
理学療法士として働く場所はさまざまですが、どんな職場にも「特徴」と「向いている人」がいます。
どこを選ぶか迷ったときは、自分に問いかけてみてください。
- 私は何を大切にして働きたいのか?
- どんな1日の流れが理想か?
- どんな人と、どんな場面で関わりたいのか?
この問いへの答えが、きっとあなたの「次の職場選び」のヒントになります。
次回は、「見学・面接でわかる!職場の雰囲気を見極めるチェックポイント」についてご紹介します。
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