理学療法士として働いていると、
ある時ふと気づきます。
「思ったより給与が上がらない…」
私自身、回復期・維持期・訪問リハと環境を変えてきた中で、
給与の伸び方に大きな違いがあると実感しました。
同じ理学療法士でも、
働き方や制度によって年収は大きく変わります。
この記事では、
給与アップにつながる職場を見極めるための3つのポイントをわかりやすく解説します。
年収アップの基準① 実績(単位数・件数)に応じたインセンティブ制度があるか
給与に一番直結するのは、
実績に応じて報酬が上乗せされる仕組みがあるかどうかです。
例えば、
- 訪問リハビリ
1件あたり◯円の歩合がつく、件数に応じて手当が増える など - 外来リハ(クリニックなど)
単位数が増える → 売上に直結し、手当や賞与で還元されることもある
一方、維持期では
- 「単位数が増えても給与がほとんど変わらない」
- 「固定給で昇給はごくわずか」
といったケースも多く、
将来の伸びが限定されがちです。
年収アップの基準② 昇給制度が透明で、基準が明示されているか
給与が上がらない職場の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
- 昇給が毎年ほぼ一定(1,000円前後だけ…)
- 管理職制度はあるが、ポストが埋まっていて空きがほとんどない
- スキルを磨いても給与が変わらない
反対に、昇給基準が明確な職場では、
- 経験年数に応じて基本給が段階的に伸びる
- 認定・専門資格の取得で手当がつく
- 役職への昇格条件がわかりやすい(評価シートなどがある)
といった形で、
努力が報酬につながる仕組みが整っています。
年収アップの基準③ キャリアパスが複数用意されているか
理学療法士の給与は、次のようなステップで伸びていくことが多いです。
- 管理職へ進む(主任・係長など、責任範囲を広げる)
- 専門領域を持つ(脳血管、運動器、訪問などで差別化する)
- 訪問など成果報酬が大きい分野へ展開する
維持期では役職の椅子が少なく、
「この先どこまで給与が上がるのか」が見えにくいこともあります。
一方で、訪問リハは、
- 件数や稼働率がそのまま売上につながる
- インセンティブ制度を導入している事業所も多い
といった特徴があり、
成果が評価につながりやすい働き方だと言えます。
見学や面接で必ず確認したい項目(質問例)
職場見学や面接のときには、次のような質問をしてみるのがおすすめです。
- 「歩合制・インセンティブはありますか?」
- 「1日の単位上限と担当患者数はどのくらいですか?」
- 「訪問件数の平均と、手当の仕組みを教えていただけますか?」
- 「昇給の基準はどこにありますか?」
- 「役職へのキャリアパスはありますか?」
これらの質問に対して回答が曖昧だったり、
「とりあえず頑張ってもらえれば、そのうち評価されますよ」といった抽象的な説明しかない場合は、
給与が上がりにくい職場の可能性が高いと考えておいた方が安全です。
給与を上げることは、悪いことじゃない
収入が安定すると、
- 自分への投資(勉強・資格・趣味など)
- 家族との時間や生活のゆとり
- 将来への安心感
が生まれます。
その余裕が、結果的に
患者さんへの丁寧な関わりや、落ち着いた対応にもつながっていきます。
「お金のことを気にするのは良くないこと」と思ってしまいがちですが、
自分の働きに見合った報酬を求めることは、決して悪いことではありません。
あなたの働き方を、
正当に評価してくれる環境を選んでいきましょう。
まとめ|できることから一歩ずつ、職場選びを整える
理学療法士として年収を上げたいときは、
- 実績に応じたインセンティブ制度があるか
- 昇給の仕組みや評価基準が明確か
- 管理職・専門職・訪問など、複数のキャリアパスが用意されているか
この3つの視点で、職場を見極めてみてください。
焦らなくて大丈夫です。
できることから一歩ずつ、職場選びを整えていきましょう。
あなたが納得できる働き方に出会えることを、心から願っています。


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